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日本アクションラーニング協会情報

アクションラーニングを用いた 成功する「学習する組織」の構築


アクションラーニング(AL)を活用して学習する組織を実現するためには、いったいどのような取り組みを行えばよいのでしょうか。
年次カンファレンスには2年ぶりの登壇となった、ジョージワシントン大学のマーコード教授が、その方法について基調講演を行いました。
最初にマーコード教授は、近年学習する組織が求められている理由を説明しました。
「21世紀は組織がさまざまな変化の波に飲み込まれている時代といえます。
そんな状況において、学習する組織はそうでない組織と比べると、機敏で柔軟性がある点や、製品やプロセスの革新を加速できる点、働く者のコミットメントと創造力を強化する点などでアドバンテージがあるのです」と、マーコード教授。
ここで AL の構成する要素に目を向けてみると、AL はまさに小さな「学習する組織」であることがわかるそうです。
「構成要素は6つ挙げることができます。まず、挑戦すべき課題や問題などがあり、それと向き合う4〜8名のグループがあります。そして、振り返りの質問のほか、合意したアクションプランの実行や学習へのコミットメントなどもあります。そして最後にALコーチの存在も欠かせません」とマーコード教授。
これらALの6つの構成要素は、学習を組織に行きわたらせ、学ぶスキルを高める働きがあると説明しました。
マーコード教授によると、学習する組織は 5 つのサブシステムによって構成されています。
それが「学習」「組織」「人」「知識」「テクノロジー」で、これらを構築するために AL が役に立つそうです。
サブシステムのなかでも中核にあるのが「学習」で、これにはいろいろな形があります。
「過去を振り返る適応学習や、戦略的行動を策定する先行学習、リーダーシップスキルの養成などがあり、こうした学習によって、今までに無かったような知識が生み出されます。たとえばマイクロソフトでは、AL によってリーダーシップスキルを高めています」とマーコード教授。
第 2 のサブシステムである「組織」というのは、学習を歓迎する企業文化になっているかどうかということ。
それには、知識を必要な人に対して迅速に提供できるシステムが必要とされるそうです。
それができている例としてマーコード教授は、インターコンチネンタルホテルを挙げました。また、第3のサブシステムである「人」を構築するためには、可能性を感じる相手に権限を与えていくことがポイントになるとします。
単に専門知識を持っているだけの人よりも、多様な価値観から以外な質問を出せる人のほうを重視すべきとしました。
そして第4のサブシステムが「知識管理」。ここでは外部から知識を得ることもありますが、従業員からそれを引き出していくことがより大事だそうです。
「知識をトラッキングできるようにして、貢献した人にちゃんと報酬がわたるような形で評価していくのが望ましいです」とマーコード教授は話します。
第5のサブシステムは「テクノロジー」で、これは近年登場している新しいテクノロジーによって、日々の学習がサポートされていることを指します。
ALのグループから得られた知識も、テクノロジーを使用することで必要な部署に到達させることができると説明しました。
こうしたトラッキングシステムも含めてテクノロジーで効果を上げている例として、フェデックスを挙げました。
サブシステムという概 念をもとに、ALを活用した学習する組織の構築方法をわかりやすく解説していったマーコード教授。
国内外の豊富な成功事例を織り交ぜて紹介していったため、会場に集まった大勢の参加者も、その効果について納得して理解できた様子でした。