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日本アクションラーニング協会情報

年次カンファレンス2016 パネル講演

リーダーシップ開発と組織開発 パネル講演 早稲田大学 大学総合研究センター 教授 日向野 幹也

立ち上げから 10 年を経て

2006 年に立教大学経営学部が新設された際、立教大学から私が受けたミッションは「新設の経営学部の特徴として、日本の大学で唯一、リーダーシップ涵養を学習目標として必修プログラム(ビジネスリーダーシッププログラム・BLP)を立ち上げ拡充すること」でした。
この取り組みは成功し、新設以降、立教大学経営学部は、大手私立大学の「常識」を次々と破る躍進を続けてきました。
その成果は、学生の学部への高い帰属意識や、団体を立ち上げ学部に対して提案・実行を行ういった学生の意識の高さ、不況期でも順調な内定率などからも看て取ることができます。
このような経営学部の成果が意味するところは、同じ学部の中で人材開発(リーダーシップ教育)を毎年立体的に行うことで組織開発が進み、学部独自のカルチャーが醸成されたということです。
ここで言う「立体的」とは、先輩と後輩、教員と学生、教員同士など組織に所属する者が多角的に関係しあうこと表します。
BLP の成 功 後、次に私に与えられたミッションは「全学対象のグローバルリーダーシップブログラム (GLP) を立ち上げ拡充すること」です。
これに関しては、経営学部 BLP の学生からの支持が学内に広く知られていたこともあり、順調な発進を見ることが出来ました。
GLP はリーダーシップ入門やリーダーシップ開発など連続する 5つの科目で構築されていますが、2つ目と 3 つ目の科目にアクションラーニング(AL)が取り入れられています。
そこでは、それぞれ日本語と英語で ALを行っていますが、これは質問力によるリーダーシップを高めることで海外でも活躍出来る力を養うことを目的としています。
BLP について全学展開が順調に進む中、私は自分に「BLP / GLP 主 査業務の引き継ぎ」というミッションを課しました。
ジム・コリンズが「第五水準のリーダーシップ」で記したように、偉大なリーダーは個人としての謙虚さと職業人としてのとことんやり抜く野心の強さという矛盾した性格の組み合わせによって、偉大さを持続できる組織を作り上げます。
私も立教大学が自分なしでも上手くまわる組織となることを目標とし、数年前から体制の整備を続けています。
それと同時に、現在は早稲田大学で学部横断の産学連携リーダーシッププログラム・LDC の立ち上げと拡充に取り組んでいます。
立教GLPと異なり、前評判がないため学生の集まりはまだ順調とは言えませんが、これから数年をかけてプログラムを広げていく予定です。
また、立教大学と連携し、リーダーシップ教育を全国に普及するためのコンソーシアムを作って行ければとも思っています。

【立教でリーダーシップを学んで】 立教大学 経営学部3年生 田中七生

経営学部では、リーダーシップの3要素である目標共有・率先垂範・同僚支援を最初に教えこまれます。
その 3要素の学習や BLP の受講を通じて、私はリーダーシップは天性のものではなく、誰でも身につけることができるもの、そして誰もが必要とするスキルだと感じるようになりました。
また、BLPの授業のみを受けているときは主体を自分に置くことが多かったのですが、ゼミを通じて学生 AL コーチとして早稲田大学の授業に参加し、自分が受講生を持つ立場になったことで、リーダーシップをどのように人に伝えるかを考えるようになりました。
それと同時に、自分が行ったフィードバックによって、人がどう変わるかに目を向けるようにもなりました。
この体験を通じ、ALと同様、私はフィードバックが及ぼす力を実感しています。
また最近私が感じているのは、それぞれの人がリーダーシップを学ぶことの大切さです。組織には様々な専門をもつ人がいると思いますが、それら全ての人がリーダーシップという1 つの有力なスキルを身につけ、1 つの組織として活動することは、組織全体を良くすること、そして組織全体を強化することに繋がると思っています。