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日本アクションラーニング協会情報

年次カンファレンス2016 HRD アドバンス 講座 vol1

「“学習する組織”のつくり方」Day3  チーム学習を生み出すグループプロセスへの働きかけ 中村 和彦


アクションラーニングにおいて「プロセス」という言葉は「 コンテント」と対比されて用いられます。
しかしながら、 実 際にグループで起こっているプロセスを捉えることは容易ではなく、また実際にプロセスに対して働きかける為には相応のトレーニングが必要となります。
『“ 学習する組織”のつくり方』シリーズの Day3 では、昨年もグループプロセスに関する講座を担当頂いた南山大学人文学部教授 中村和彦氏にご登壇いただき、グループが「自
らのグループプロセスをマネジメントできる力」を高めていくプロセスを支援する方法である、グループプロセス・コンサルテーションについて学びました。
理論や手法だけに焦点づけするのではなく、体験学習を通してグループプロセスを捉える視点を理解するということで、最初に中 村先 生から今回の講座の流れと目的、そして「プロセス」について確 認があった後、早速「タワー・ビルディング」のグループワークが 行われました。
グループワークでの課題は『用紙 やセロハンテープなど与えられた素材で出来るだけ高く、安定したタワーを作り、完成後はプレゼンテーションでネーミングと特徴を伝えること』
セミナー参加者は全員で1つのグループとなりタワー作成に挑みました。
10分間の話し合いで課題達成に向けた目標、作業工程、役割分担などを定めた後に25分で作成する、という限られた時間の中で、参加者達は試行錯誤しながらもグループ一丸となり課 題に取り組みました。
結果、完成した作品は事前に定めた目標を十 分に満たすものであり、参加者からは喜びの声が上がりました。
その後、グループワークの振り返りが行われ、目標が明確化されていたか、メンバーの役割はどうなっていたか、などタワーを作る過程でお互いの間で起こったプロセスについて
意見を交わしました。中村先生からはグループプロセスの諸要素について説明があり、プロセスを管理する際には、課題を進めるための「タスク・プロセス」、場の雰囲気をつくるための「メンテナンス・プロセス」、この2つの視点があることを学びました。休憩を挟み、午後からはプロセスへの 気付きを活 かしたセッションが行われました。
会議や課題の途中でプロセスに焦点を当てることで、どのような効果・利点があるのか。一旦立ち止まっての思考のなること、チームとしても個人としても生産性が高まること、プロセスロスを減らすことが出来ること、など具体 的な例を挙げながらの中村先生の説明に、参加者は真剣な表 情で耳を傾けていました。
続いて、ファシリテーターとしてグループプロセスに働きかける際の焦点付けや働きかけの選択肢にどのようなものがあるかについて講 義があり、その後、最初に中村先生がファシリテーター役として参加、続けて参加者の一人がファシリテーターを担ってセッションが行われました。
振り返りではどのような場面でファシリテーターからの働きかけがあったか、プロセスに働きかけることによってどのようなことが 起こったか、ファシリテーターが行った働きかけは働きかけの選択肢のマトリックスにおいてどれに当たるのかなどについて意見が交わされるとともに、疑問点については中村先生へと質問し、回答を得ることで 参加者はプロセスへの働きかけについて一層理解を深めていました。
講座の参加者からは、プロセスへの働きかけを理解できた、ワークが多く充実していた、 質問に対する中村先生の回答で丁寧で分かりやすかった、などの声が聞かれ、本講座に対する満足度の高さが窺えました。