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日本アクションラーニング協会情報

【レポート】デジタル×アクションラーニングセミナー①

 

 

■ラーニングプラットフォームで開ける新しい学習の可能性

(UMU創業者&CEO Dongshuo Li(ドングショー・リー)

ユームテクノロジーシャパン株式会社代表取締役 松田しゅう平)

 

テクノロジーを使って学習効果を高めるポイント

 

Dongshuo:みなさんが今後、個人・組織の学習効果を高めるプログラムを提供したいと考えた時は、ぜひ次の4つの段階を押さえてください。

 

(1)良質な講義、コンテンツを提供する

(2)実践に落とす

(3)AIによるエクササイズサポート・フィードバックを利用する

(4)適切なゴール設定を行う

 

講義やコンテンツを良質なものにする重要性は、これまでと変わりありません。しかしそれだけで良い学習ができるわけではなく、授業の後には必ず実践に落としてもらうことが重要です。練習する場合は実際のjobシナリオに近いものであることが理想で、間違った方法を繰り返さないようにアクションラーニングのコーチのような存在が必要でしょう。ただし問題として、コーチの時間やリソースには限りがあります。そこでAIが個別の学習者のエクササイズをサポートし、フィードバックをリアルタイムで行うのです。そして最後に重要なのは、研修や学習のゴールをどう置くかです。eラーニングでクイズやレポートを提出すればよいのではなく、リアルなjobシナリオの中で自分のものになったということを示す必要があります。

 

さらに、組織内の学習にも種類があり、場面によってどんなシナリオを展開すれば良いのかは異なります。下記の4種類のうちどれに当てはまるのかを考えながら、効果的な学びの場を作るとよいでしょう。

 

①ナレッジベース

知識学習の場合は、インフォグラフィックによる資料提供やオーディオ、ビデオやクイズが向いています。知識学習においてはいかに記憶させるかが重要です。脳科学が最も本領を発揮するところで、1日に10回学ぶよりも毎日1回ずつ、10日間学ぶ方が効果的、といった考えをプログラムに反映させていきます。

 

②ハンズオン

機械やオフィスの使い方を学ぶときには、ビデオで実際に見せたり、画像で重要な画面をシェアしたりするといいでしょう。UMUは、受講生が自分の動きを講師に見てもらうこともできますし、動画を使ったクイズ機能もあるので、何が正しいかどうかを動画上で学習することもできます。ハンズオンの効果測定をするには試験が一番向いています。

 

③ソフトスキル

ロジカルシンキングや課題解決スキル、コミュニケーションスキルの向上といったものです。まずビデオでポイントや良い例をシェアします。写真や動画に音声を吹き込んでコメントをつけられるオーディオスライド機能を使うことで、講師が簡単に重要なポイントを付け加えてシェアすることもできます。そしてソフトスキルはフィードバックが非常に重要なため、まずAIがリアルタイムでフィードバックを行い、さらにコーチがプロセスごとのフィードバックを行うと効果的です。効果測定は動画の提出が有効で、各受講者が理解度を自分の言葉で話せているかをチェックできます。

 

④カルチャー

会社のカルチャーやバリューをメンバーに浸透させる時、ただメッセージを伝えるだけではメンバーの血や肉になりません。最も大事なのは、メンバーが知ったことをそれぞれ現場で自身の言葉にして使えるかどうかです。そのために、ただ動画を配信するだけでなく、UMU上でディスカッションの場を設け、テーマについて互いの言葉にしていくことが必要です。効果測定はオーディオ、声をおすすめしています。オーディオでは顔がみえないので、メンバーが恥ずかしくない形でリフレクションができるからです。

 

上記のポイントのうち②-④についてはアクションラーニング、特にリフレクションが重要なカギだと考えています。UMUは独自の理論で、アクションラーニングの学び方を効果的に入れることができるようになっています。今までのeラーニング学習は、講義を長時間受けてからクイズ、レポート、という形に終始していましたが、これからはポイントをコンテンツ学習で入れた後に必ずアクションラーニングを2度3度と入れ、パフォーマンスに繋げることができるのです。

 

これからの研修の未来

Dongshuo:今ほとんどの企業では、従来型の研修、例えばある部屋に全員を集め、コンテンツを提供するようなタイプの教室型研修を行っています。その中で、テクノロジーの進化によりオンラインでの会議、授業がよく見られるようになりました。しかし、このように受講者がコンテンツを聞くことに終始した場合、それは学習をしたと言えるのでしょうか。私は、仕事であれば実際に業務に適応させパフォーマンスを上げられる、つまり行動に反映させられてこそ、初めて学習をしたと言えると思います。これはアクションラーニングの考え方とも一致しています。

 

UMUのテクノロジーは、こうした学習環境にイノベーションを起こすような機能を備えています。私たちが一番重要に思っているのは、学習の効果性です。そのために、受講生が同じ場所にいても離れていても、同一の時間でなくても学習ができ、さらに反転型学習という形で、学びをアクションに移すところまでをサポートします。これらすべての条件で学習を促進できるツールは、現在UMUだけです。

 

 

UMUではどんなことができるのでしょうか。例えば講義の際、受講生はQRコードから講義のビデオにアクセスし、ただコンテンツを聞くだけではなく、講師にリアルタイムに質問したり仲間同士でも励まし合ったりといったアクションができます。講師の側も、ただ決まった内容の授業を繰り返すだけでなく、より良い内容にするにはどうしたらいいのか、具体的な改善点のアイディアを得ることができます。ネットワークとテクノロジーの発達により、従来のヒエラルキー型の学びではなく、みなさんが能動的につながる相互的な学習ができるようになっているのです。UMUのテクノロジーは、アクションラーニングと非常に親和性が高いと思っています。アクションラーニングの肝になるのは、質問です。UMUによってハイクオリティーな問いをいつでもどこでも相互に発信し合い、どんな問いが良かったかということを学び合うことができるのです。

 

次にフィードバックについても見ていきましょう。UMUは今、AIを用いたフィードバック機能を持ち合わせています。AIは人の表情、動きを検知して、それをもとにフォードバックを行います。例えばカメラの前で私がスピーチの練習をすると、AIはアイコンタクト、会話の内容(テキストで認識)、声の大きさ、口角の上がり具合、ボディランゲージなど6つの指標でデータを分析し、フィードバックをします。データはグラフとして可視化され、もっと目を見て話をした方がよい、表情やボディランゲージを豊かにするとよい、といったことがわかります。練習を繰り返すことで、6つの項目の伸び具合もわかります。また現在UMUでは日本語60万語程度を認識でき、話した内容をテキスト化し分析できるようになっています。会話に必要なキーワードが入っているか、よく使う言葉は何かといったことがわかります。自ら話したことのリフレクションをリアルタイムで行うことができるのです。

 

AIだけでなくコーチによるフィードバックを行う際にも、テクノロジーが活かされています。受講生から送られてきた動画に対してタイムライン上でよいところ、改善点のコメントができるので、後ほど総評するよりも具体的な点がわかり効果的です。さらに、講師から音声でのフィードバックを行うことも可能です。

 

 

UMUテクノロジーは学習を効果的にするだけでなく、従来の教育にかかっていたコストを抑えることもできると考えています。私たちが学習の場を作る側に立った時に、コーチ1人が持てる時間には限りがあります。1対大勢の後に、1対1と個別でリフレクションを行なっていくことが学習には効果的ですが、かなりの時間を要しますし、コーチを増やせばコストがかかります。どちらかしか選択できなかったことが旧来型の学習のボトルネックだったのですが、UMUはテクノロジーによってこの状況を打破できたのです。

 

私たちの未来にどんなラーニング法が求められるのか、という研究がペンシルベニア大学によってなされています。それによると、重要な順TOP4としてリアルjobシナリオに基づくシミュレーション、AIのよりインテリジェンスな利用、webinar、コースウェア開発システムが挙げられています。UMUはこれら上位4項目をすべて網羅しています。あとはみなさんがどんなシナリオで活用するかにかかっています

写真:山本奈月

文:波多野あずさ